【バンビエン】村で売られている牛糞漬けの焼酎を試す
ラオスを代表するお酒といえばビアラオ。でもビアラオよりも安くて地元民に愛されているラオラオ(ラオスのお酒)orラオカオ(米のお酒)と言われるお酒があります。
ラオカオとは、もち米を原料にしたラオスの焼酎のこと。作られた環境によってアルコール度数は違いますが、40~70パーセント程度のものが多く、度数が高いものは火を近づけると引火することもあります。
▲ 刻んだ木の破片を漬け込んだラオカオ
▲ ムカデを漬け込んだラオカオ
ラオスの田舎のほうに行くと、このラオカオに木っ端や植物の根っこ、きのこ、ムカデやサソリなどを漬け込んだボトルを見ることがあります。これらは精力増強効果があると言われており、お酒を飲みながら体の一部を元気にしたい男性向けのお酒というわけです。
▲ アヘンの原料になる芥子(けし)のつぼみを漬け込んだラオカオ
漬けてあるものによって味は違いますが元々アルコール度数が高くクセの強い焼酎。ただでさえ飲みづらいのに、さらに木や根っこから出たエキスが独特のフレーバーとなって飲んだ後に鼻の奥に臭いがこびりつくような感覚があるのです。地元の人達は元気になるために仕方なく飲んでるのかと思いきや、好きで飲んでいる人が多いようです。
▲ 牛糞を漬け込んだ(と村人に言われた)ラオカオ
先日とある村に出かけて行ったとき、見慣れないラオカオが売られているのを発見しました。乾燥した草の塊のような物体が漬け込んであり、薄いグリーンと黄色が混ざったような色。漬けてある物体がなんであるのかお店の人に聞いてみたところ、なんと牛糞という答えが帰ってきました。

TRANSIT(トランジット)23号 美しき水と密林の奥―ベトナム・カンボジア・ラオス― (講談社 Mook(J))
- 作者: ユーフォリアファクトリー
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/12/16
- メディア: ムック
- この商品を含むブログ (1件) を見る
▲ でかいハチを漬け込んだラオカオ
これも精力剤代わりになるそうで、村人は笑いながら「飲んだらアレが元気になるよ」と下品なジェスチャー混じりで教えてくれました。試しに飲んでみると、飲みくちは普通のラオカオとあまり変わらないけれどたまらなく嫌な後味が残ります。発酵した草原の臭いの奥に牛舎の臭いとエグみがトッピングされたような……。
▲ サソリを漬け込んだラオカオ
本当に精力増強の効果が見込めるのか、衛生面は大丈夫なのか、そもそも本当に牛糞なのか。飲んでしばらくはよくわからなくなり混乱しましたが、どこにでも売っているわけではない珍しいものであることは間違いありません(ラオスの一部では像の糞を薬として使う風習はあるようです)。珍しいお酒を探している方はラオスで牛糞ラオカオを探してみてはいかがでしょうか。日本へのおみやげにも使えるはずです。

- 出版社/メーカー: アイリスオーヤマ(IRIS)
- 発売日: 2007/02/20
- メディア: Tools & Hardware
- この商品を含むブログ (1件) を見る