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【バンビエン】畜産農家の家にお邪魔して牛の解体作業を観察する

バンビエン 畜産農家による牛の解体
※記事内に牛を解体している写真が含まれています。

バンビエンの橋を超えてナムソン川を渡った先には自然だらけ。バイクや自転車などを借りて橋の先を一周すると、山に囲まれたバンビエンという土地の構造がわかってくるはず。

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力強くて美しい山々の間を走ってみると、途中にいくつかの集落があることがわかります。当然ですが集落にはラオスの人々が暮らしていて、まだまだ発展しきっていない環境で日々の生活を営んでいます。橋を超えた先では牛や水牛が歩いている姿を必ず目にすることになるのですが、それらは野良牛ではなく畜産農家に飼われています。

バンビエンの畜産農家では牛を飼うだけではなく屠殺まで行うことが多く、牛を解体するときは家族総出で家の前にあるちょっとしたスペースを解体所にして作業をすることになります。その解体現場に立ち会ってきたので写真付きでレポートをしてみます。

バンビエン 畜産農家による牛の解体
こちらが畜産農家。ここは友達の実家で、この家族ともたまに一緒に飲んだりします。

バンビエン 畜産農家による牛の解体
バンビエン 畜産農家による牛の解体
牛を柱に縛り付けたあと首に刃を入れて血を抜きます。血は後で利用するためボウルに取っておきます。

バンビエン 畜産農家による牛の解体
基本的にはナタを使って解体していきます。血を抜き終わったら牛の背中を地面に付けてお腹を裂いていきます。

バンビエン 畜産農家による牛の解体
ナタを使って全体の皮を剥いでいきます。皮を剥ぐ手さばきは非常にスムーズ。その間お母さんが中心になって内臓を部位ごとに分けていきます。

バンビエン 畜産農家による牛の解体
肋骨を折ってお腹を開いてから、内蔵を傷つけないように取り出します。内容物が出てこないように腸は後ろの方で切って結んでおきます。

次に肉を大きな塊に切り分けます。多少血が飛び散りますが抜いてあるため大量に流れ出ることはありません。部位ごとに切り分けられた肉は温かく、しばらくの間はピクピクと動いています。

バンビエン 畜産農家による牛の解体
バンビエン 畜産農家による牛の解体
レバーは綺麗なピンク色をしています。

解体が終わったら、肉を各ブロックごとに小さく分ける作業を行います。ブロック分けが終わったら肉屋さんを呼んで肉を引き取ってもらいます。残った肉は家族で消費することになります。

バンビエン 畜産農家による牛の解体
▲ 血を使った料理ルアット

ラオスでは内臓はもちろん、血や皮も食べられます。血は水ハーブと調味料を入れてゼリー状にし、スプーンですくってそのまま口に入れます。アヒルやヤギ、豚の血もこちらでは一般的なお酒のおつまみとなります。

皮は一度乾燥させてから焼いて食べるのですが、ゼラチン質が厚く永遠に噛み切れないと思わせるほど硬い歯ごたえがあり、さらに噛んでいると獣の臭いが出てくるという個人的にはあまりおすすめできないタイプの食べ物です。皮はお酒のつまみだけでなく、ご飯のおかずに出てくることもあります。

バンビエン 畜産農家による牛の解体
▲ 台所で調理している様子

ラオスの牛肉は硬いことが多く、鶏やアヒルや豚と較べてあまり好まれない傾向があるように思います。自分もこの日残った牛肉を使ってステーキを作ってみたところなかなか噛み切れず、引っ張りすぎて前歯が抜けてしまうんじゃないかと思えるほどの肉質でした。

バンビエン 畜産農家による牛の解体
▲ 解体したばかりの生肉を使ったラープ

硬い肉はラープ(ハーブを使ったラオス料理)のような、細かく刻んで和える料理が向いているようです。生で食べることも多く、この日も作業後に生の牛肉を使ったラープが振る舞われました。

作業後に近所の人たちが集まり、カラオケをしながらラオカオ(もち米で作ったラオスの焼酎)の回し飲みが行われました。ショットグラスに入ったラオカオが回ってくると、そのグラスを飲みきるまで次の人が飲めないので飲まざるをえません。当然のように飲みすぎて潰れてしまい、この日は友達の家で数時間寝てから帰ってくることになってしまいました。

牛の解体自体を見る機会は日本でもないことだったので貴重な体験をさせてもらいました(その後も何度か立ち会っています)。ラオス畜産農家の知り合いができたら、解体現場に立ち会ってみてはいかがでしょうか。